ハワイの交通ルールと運転マナー

左ハンドルで右側通行とか、英語がよく分からないとか、日本と交通ルールや習慣が違うハワイでレンタカーを運転することには不安があるかもしれません。ですが、基本的な交通ルールやマナーをマスターすれば、ハワイでも日本と同じように快適にドライブを楽しむことができます。ハワイのドライバーの運転マナーにはアロハスピリットが溢れていて、譲り合いの精神があります。車を運転することができるのであれば、後はハワイでの運転に慣れることです。このページでは、ハワイでレンタカーを運転するために覚えておきたい基本的な交通ルールを紹介します。

右側通行

ハワイはアメリカ合衆国であり、自動車は右側通行です。前に車が走っていたり、対向車が来ている場合は、それらを基準にして自分の車の位置を右側に保てば良いので、特に問題はないでしょう。日本からハワイに来た人が、よく間違えるケースは、左折の直後や駐車場など道路沿いの場所から通りに出た時です。いつもの感覚で、つい左側の車線に入ってしまうのです。中央分離帯のない道路であれば、間違いに気づいたらすぐに右側に移動できますが、中央分離帯がある場所だと逃げ場がなくなるので非常に危険です。慣れるまでは曲がる時に「右側通行!」と言ってから曲がるようにするといいでしょう。

ハワイでは右側通行ですが、自動車は左ハンドルです。ということは、走行中は常にセンターライン側に運転席があります。フリーウェイでは運転席側の車線が追い越し車線です。これは左側通行である日本の場合と同じです。運転中は常にセンターライン寄りにいるという意識を持ち、センターラインが助手席の側にあれば反対車線を走っているということになります。

右側通行のハワイの道路
ハワイでは右側通行

赤信号でも右折できます

ハワイは右側通行ですので、右折は小さく、左折は反対車線を横切って大きく曲がります。そして、右折の際に日本と違うことがあります。それは赤信号でも右折可能であるということです。特に何も標識がなければ、赤信号で一旦停止して安全確認し、交差する道路で左から車が来なくて、かつ横断する歩行者がいなければそのまま曲がることができます。但し「NO RIGHT TURN ON RED(赤信号での右折禁止)」の標識がある場所では、右折はできません。右折車線が複数ある交差点で「NO RIGHT TURN ON RED(赤信号での右折禁止)」の下に「EXCEPT FROM RIGHT LANE AFTER STOP(右側車線で一旦停止をした場合を除く)」と表記されていれば、いちばん右側の車線で一旦停止すれば右折可能です。

交差点の右折レーン
信号が赤でも右折可能
右折禁止の標識(条件付き)
右側車線以外は赤信号での右折禁止

左折の矢印は先に出ます

左折の際も日本と違うことがあります。信号機のある交差点で左折をする場合、左折の矢印(信号)は先に出ます。日本では交差点で右折の矢印が出るのは直進の青が黄色に変わってからですが、ハワイでは交差する道路の信号が赤になった後、左折の矢印が先に出ます。左折の信号待ちのときはスムーズに出られるように準備しておきましょう。また左折の際、「LEFT TURN YIELD ON GREEN(対向車が来なければ左折可)」の標識があれば、直進してくる対向車がなければ矢印が出ていなくても左折できます。この場合、あくまでも対向車(直進)優先ですので間違えないようにしてください。

交差点の左折レーン
この交差点では直進車が来なければ左折可能

「STOP」+「4WAY」の交差点は先着順!

信号のない交差点で、「STOP(止まれ)」の標識の下に「4WAY」(フォー・ウェイ)と記されていることがあります。この標識のある交差点では、進行する方向にかかわらず、最初に交差点で一時停止した車に優先権があります。すなわち、交差点に着いた順に右折でも左折でも直進でも優先的に進むことができます。どちらが先に着いたかわからない場合は、左側の車に優先権がありますが、無理をしないように譲り合うのがいいでしょう。また「4WAY」ではなくて「ALL WAY」と記されていることもありますが、これも同じ意味です。四つ角ではなく三叉路の場合には「3WAY」と記されています。

STOPプラス4WAYの道路標識
STOPの下の4WAYに注目
4WAYの標識のある交差点
交差点に到着順にどちらの方向へも通行可能

YIELD(イールド)って何?

「YIELD(イールド)」は、道路が合流する場所や対面通行で1車線しかない場所などにあります。「譲りなさい」という意味で、合流地点では前方の道路に優先権が、対面通行では先に着いた方に優先権があります。YIELD(イールド)は「STOP(止まれ)」ではないので、前方に車がいない場合は一時停止しないでそのまま通過してかまいません。「YIELD(イールド)」の標識を見つけたら、とりあえず徐行して注意して進みましょう。

狭い橋の手前にあるイールドの標識
日本では見られないイールドの標識

追い越しできる場所とできない場所

慣れないハワイの道路では、追い越しは控えた方がいいでしょう。極端に遅いトラックがいる場合など、どうしても追い越しをしなければならないケースでは、反対車線をよく確認して追い越しが可能な場所で追い越します。センターラインが黄色の実線の場所では追い越しをすることができません。破線(点線)の場所では追い越し可能です。センターラインに実線と破線が並んで引かれている場合、自分の側が破線であれば追い越しできますが、実線であれば追い越し禁止です。追い越し可能な場所には「PASS WITH CARE」の標識があり、追い越し禁止の場所には「DO NOT PASS」の標識があります。

ハワイの道路の追い越し禁止区間
追い越し禁止の場所
ハワイの道路の追い越し可能区間
追い越し可能な場所

シートベルトとチャイルドシート、ブースターシート

ハワイではシートベルトの着用が法律で義務づけられています。レンタカーを運転する時は、必ずシートベルトをしましょう。また、チャイルドシートは4才未満の子供に使用が義務づけられています。4才以上8才未満の子供には、ブースターシートの使用が義務づけられています。子供を乗せる場合には、必ずこれらのシートを取り付けます。チャイルドシートもブースターシータもレンタカーの備品としてレンタルできますので、必要な方はレンタカーの予約時に申し込んでおきしょう。なお、4才以上8才未満で、身長が、4フィート9インチ(約144.8cm)以上かつの体重が40ポンド(約18キロ)以上の場合は、ブースターシートの使用が免除されます。

スクールバスの乗降中は反対車線でも一時停止

スクールバスは明るい黄色でよく目立つので、遠くからでもすぐにわかります。スクールバスが停車し、乗降中の赤いライトが点滅している場合は、他の車両は一時停止して子供たちの乗降が終わるのを待たなければなりません。自分が走行している車線だけでなく、対向車線にスクールバスが停車している場合も同じです。また、学校の前を走る道路の一部区間では、登下校の時間帯に黄色のライトが点滅し、制限速度が低くなることがあります。黄色いライトが点滅していたら、必ず指示された速度まで減速しましょう。

ハワイのスクールバス
ハワイのスクールバス

スピードバンプ

住宅街の道路や建物へのアクセス道路、駐車場の出入口など徐行が必要な場所には、「スピードバンプ」と呼ばれる蒲鉾型の段差があります。スピードバンプはスピードの出し過ぎを防ぐためのもので、ゆっくりと乗り越えないと車が大きく揺れて危険です。スピードバンプを見つけたら、最徐行して通りましょう。

道路のスピードバンプ
スピードバンプの手前でしっかり減速

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