モアナルアガーデン(日立の樹)
MOANALUA GARDENS (HITACHI TREE)

モアナルアガーデン(日立の樹)

日立のCMで有名な「この木なんの木」がある場所

モアナルアガーデンは日立の企業CMに登場する「この木なんの木」(日立の樹)がある場所で、緑が美しく、様々な樹木や花が訪れる人を和ませる癒やしの公園です。“♪この木なんの木 気になる木”で始まるCMソングは「日立の樹」(作曲:小林亜星、作詞:伊藤アキラ)というタイトルで、1973年から現在まで日立製作所の提供番組で放送されているので、日本人のほとんどの方が聴いたことがあるのではないでしょうか。CMは日立のグループ企業を紹介するものですが、背景に初めて本物の木が使われたのがモアナルアガーデンの木です。その後、ハワイ島のマンゴーの木やシンガポールのバニヤンツリーなど他の木が日立の樹として使われたこともありますが、1984年からはモアナルアガーデンの木に戻っています。

内側から見た日立の樹
内側から見た日立の樹
モアナルアガーデンの日立の樹
季節や見る角度によって少しずつ形が変わります

モアナルアガーデンの「日立の樹」はモンキーポッドという中南米原産の木で、樹齢およそ130年、高さ25メートル、直径40メートル、幹の周囲7メートルの巨木です。モアナルアガーデンには同じようなモンキーポッドが何本もありますが、日立の樹は駐車場側の入口から入って右手前に見えるモンキーポッドです。実際にモアナルアガーデンを訪れてみると、日立の樹の大きさに圧倒されます。全景を写真に撮ろうととすると、かなり遠くまで離れないと木がフレームの中に収まりません。生い茂る枝の下に入ってみると、日向と温度が数度違うことが実感できます。そして何より、心が安らぎ穏やかな気持ちになれます。日立の樹は1年に何度か花を咲かせますが、その時期はいつもと違った表情を見せてくれます。

モアナルアガーデンの奥から日立の樹を見たところ
少し離れてみるのも絵になります
モアナルアガーデン南東側の入口付近
南東側(バス停近く)の入口付近

モアナルアガーデンを訪れる観光客はほとんどが日本人です。モンキーポッドはカピオラニ公園や他の公園にもありハワイでは珍しくないので、日立の樹に親しみを感じない外国の方には訪れる理由がないからです。

ところで、日立の樹を始めとするモアナルアガーデンの維持管理には日立製作所が貢献しています。モアナルアガーデンのモンキーポッドを日立の樹としてCMで使用する見返りに維持管理費を援助する契約が結ばれています。一部の媒体ではこの契約は2016年で終了したと書かれていますが、契約は更新されていて、日立の樹がなくなることは当面ありません。入口横のインフォメーションでは日立の援助で作成された日本語のパンフレットが入手できます。

モアナルアガーデンにある日立の樹を紹介する看板
日立の樹を紹介する看板
モアナルアガーデンのインフォメーションとギフトショップ
インフォメーション+ギフトショップ

カメハメハ5世が暮らした由緒ある土地

モアナルアガーデンは日立の樹ばかりが注目されますが、他にも見どころのある観光スポットです。モアナルアガーデンを所有しているのは民間企業ですが、かつてこの場所はハワイ王室の土地でした。後にカメハメハ5世となるロット・カプアイワ王子(カメハメハ大王の孫)はここで暮らしていました。当時、プリンス・ロットが建てたコテージ(住居)は入口から山側に進んだエリアに残されています。プリンス・ロットは一時期禁止されていたフラを解禁し復活させたことでも有名で、それにちなんだ「プリンスロット・フラ・フェスティバル」が毎年、モアナルアガーデンで開催されています(2017年はイオラニ宮殿で開催)。また、カメハメハ5世のコテージの奥には、当時パーティなどが開かれていたチャイニーズホールという中国風の建物も保存されています。

カメハメハ5世のコテージ
カメハメハ5世のコテージ
チャイニーズホール
チャイニーズホール

モアナルアガーデンを訪れる方のほとんどは日立の樹を見て、写真を撮って帰ってしまいがちですが、ゆっくりと奥の方まで散策すると楽しみが広がります。奥の川沿いにはレッドジンジャーやピンクジンジャーが咲き乱れていますし、ブレッドフルーツが実を付けているのを目にすることもできます。そして何より木陰に置かれたベンチでゆったりとした時間を過ごすのがモアナルアガーデンの楽しみ方といえるでしょう。

モアナルアガーデンのレッドジンジャー
川沿いにはたくさんのレッドジンジャーが
モアナルアガーデンのブレッドフルーツ(パンの木)
ブレッドフルーツ(パンの木)
キアヴェの木で作られたベンチ
キアヴェの木で作られたベンチ
モアナルアガーデンの園内風景
他にも大きな木がたくさんあります

モアナルアガーデン(日立の樹)の行き方など

住所
2850 A Moanalua Road, Honolulu
電話番号
(808) 834-8612(ギフトショップ)
営業時間
8:00〜17:00
入場料
大人(13才以上)3ドル、子供(12才以下)無料
バスでの行き方
ワイキキのクヒオ通り山側からE、13、42番のバスに乗り、ダウンタウンのアラパイトランジットセンターで3番のバスに乗り換え、カウアストリート(Kaua St.)とアラマハモエストリート(Ala Mahamoe St.)の交差点で下車します。3番のバスがフリーウェイに入ってから一般道に降りた最初のバス停で、アメリカ陸軍のフォートシャフター(Fort Shafter)の門の前です。バスを降りたら、左側に見えるフリーウェイ沿いに道路右側の歩道を歩いて行きます。フリーウェイの入口になりますが、そのまま進んでください。道路がフリーウェイに合流する寸前、右側にモアナルアガーデンの南東側の入口があります。ガードレールの手前、ポールに鎖がかかっているところを入り、芝生の方に真っ直ぐ進んでいくと日立の樹が見えてきます。
帰りのバス停は降りたバス停からかなり離れています。南東側の入口から来た道を戻ると、右側にフリーウェイをオーバーパスしていく高架橋が見えます。高架橋への分岐地点まで戻ったら、短い横断歩道を渡り高架橋の右側部分にある歩道を通ってフリーウェイの向こう側に渡ります。そのまま進んで川を渡ると右側にガソリンスタンドがあるので、その交差点を左に曲がった左側(Ahua St.)に帰りのバス停があります。帰りはキングストリート(S.King St.)とパンチボウルストリート(Punchbowl St.)の交差点のバス停などでワイキキに行くバスに乗り換えます。3番のバスはアラモアナセンターの山側のカピオラニブールバードを通るので、その辺りで乗り換えても大丈夫です。
レンタカーでの行き方
ワイキキからH1フリーウェイ西行きに上がり、H1フリーウェイとH201フリーウェイの分岐を左方向(EXIT 19B)のH201フリーウェイに進む。1500メートルほど進んだところでEXIT 3の出口方向へ。出口車線の右側にモアナルアガーデンが見え、本線から分岐してすぐの右側にモアナルアガーデンの看板があるのでそこを右折すると駐車場に入れます。帰りは入った場所から出てEXIT 3を進み信号を左折、さらに次の信号を左折すると東行きのフリーウェイに乗ることができます。
フリーウェイに乗りたくない方は、ベレタニアストリート(S.Beretenia St.)を真っ直ぐ進んでいくと通りがキングストリート(N.King St.)になり、さらにしばらく進むと上記H201フリーウェイのEXIT 3出口車線に合流します。また、ホノルル空港東のニミッツハイウェイからプウロアロード(Puuloa Road)を山の方に進むみH201フリーウェイを越えたところの交差点で左折するとモアナルアガーデンに着きます。

モアナルアガーデン(日立の樹)の地図