レンタカーの保険の種類と内容

レンタカーの保険、どれに入ればいいの?

ハワイでレンタカーを運転する場合、アメリカの交通ルールに慣れていないことや事故の加害者となってしまった時に巨額の賠償金を請求されることなどの理由で、レンタカーの保険はできるだけ手厚く入りたいものです。レンタカー会社のパンフレットにはたくさんの保険が紹介されていて、慣れていないとよく分からないものもあるのではないでしょうか。そこで、ハワイでレンタカーを借りる場合にどの保険に入ればいいのかを考えてみましょう。

いちばん安心なのは、レンタカーの基本料金に加えてほとんどすべての保険、ロードサービス、税金、各種チャージ、ガソリン1タンク分などが含まれている「込み込みプラン」(レンタカー会社によって名称は様々です)を利用することです。特に初めての方には、これがおすすめです。海外でレンタカーを借りる場合に必ず加入した方がいいのが、追加自動車損害賠償保険と自車輌損害補償制度の2つです。何も含まれていないシンプルなプランにこれら2つの加入料×利用日数分の費用、空港税、諸経費、ガソリン代などを加えていくと、結局は込み込みプランとそれほど変わらない金額になるからです。

保険はメニューが読めないレストランのように、適当に頼んでおけばよいものではありません。保険の対象、補償限度額、適用条件などをしっかりと理解してから加入するべきものです。日本で事前に加入しておけば内容も日本語で理解しやすいですし、レンタカーのチェックアウト手続きもスムーズに進みます。現地で加入することになると、カウンターに簡単な日本語の説明カードがあるものの、保険の詳細な説明は英語になってしまいます。係員はあれもこれも加入させようといろいろ勧めてきますし、カウンターのタッチパネルでうかつに「accept」を押し続けると大変な金額になってしまいます。

基本料金だけのシンプルなプランを利用する場合は、最低限、追加自動車損害賠償保険と自車輌損害補償制度の2つには加入しましょう。搭乗者傷害保険や携行品保険、緊急医療保険などは、海外旅行傷害保険やクレジットカードに附帯している保険でカバーすることもできます。それぞれの補償内容をよく確認して重複しないようにすれば、レンタカー費用を抑えることができるかもしれません。

ハワイでのレンタカーの利用に関連する各種保険の内容については、以下をご参照ください。

ハワイで発生した交通事故
見たくないシーンですが、こんな場面に備えて保険は必要です。

自動車損害賠償保険(LP、LI、PP)

日本の自賠責保険(強制保険)に該当する保険です。英語では、LP(Liability Protection)という表記が一般的ですが、LIとかPPと呼ばれている場合もあります。多くのレンタカー会社では自動的に付帯され、基本料金に含まれているものですが、自動車損害賠償保険が付いていないレンタカー会社もありますので、契約前に必ず確認するようにしましょう。この保険では対人及び対物が補償対象となっていて、運転者の損害は補償されません。またLPの補償額は法律で定められた最低限度額(対人2万ドル、対物1万ドル)ですので、付いているからと安心してはいけません。下で説明する追加自動車損害賠償保険に加入することをおすすめします。

追加自動車損害賠償保険(SLI、LIS、EP、ALI)

追加自動車損害賠償保険は日本の任意保険に該当するもので、自動車損害賠償保険(LP)の補償額を引き上げる保険です。1事故あたりの補償限度額は、対人、対物合計で100万ドルです。ハワイ(アメリカ)では事故を起こした場合、訴訟によって莫大な補償を請求されることが珍しくありません。自動車損害賠償保険だけでは到底足りませんので、この保険に加入するべきです。保険料は1日につき15ドル程度です。追加自動車損害賠償保険はレンタカー会社各社によって次のように呼び方が違います。

  • バジェット:SLI(Supplemental Liability Insurance)
  • ダラー:SLI(Supplemental Liability Insurance)
  • アラモ:EP(Extended Protection)
  • ハーツ:LIS(Liability Insurance Supplement)
  • エイビス:ALI(Additional Liability Insurance)
  • ナショナル:SLI(Supplemental Liability Insurance)
  • スリフティ:SLI(Supplemental Liability Insurance)
  • エンタープライズ:SLP(Supplemental Liability Protection)

自車両損害補償制度(LDW、CDW)

レンタル期間中に借りた車が受けた損害を補償する制度で、保険ではありません。例えば、駐車場に車を駐めていて戻ってきたらへこんでいたとか、縁石やフェンスでバンパー等をこすってしまったとかでレンタカーが傷ついた場合、この制度に加入していないと契約者がその損害額を支払わなければなりませんが、1日あたり20〜25ドル程度の料金で損害額の負担を免除されます。多くのレンタカー会社では車輌の盗難にも適用されます。LDW(Loss Damage Waiver)または CDW(Collision Damage Waiver)というのが正式名称です。

搭乗者傷害保険および携行品保険(PAI、PEC、PPPなど)

搭乗者傷害保険はレンタカーの運転中に発生した事故において、運転者や搭乗者がケガをしたり死亡した場合に補償される保険です。多くのレンタカー会社ではPAI(Personal Accident Insurance)と呼ばれています。1事故あたりの補償限度額は225,000ドルです。携行品保険(所持品盗難保険)は、レンタカーの利用中に車内にあった荷物が破損したり盗難に遭ったりしてい被害を受けた場合に、損害が補償されるものです(対象は運転者とその家族)。代表的な名称はPEC (Personal Effects Coverage)です。1レンタルあたりの補償限度額は1,800ドルですが、1名につき600ドルまでとなっています。

一般に搭乗者傷害保険と携行品保険はセットで加入することになっています。レンタカー会社によってはPPP(Personal Protection Package)として、予めひとつの保険になっていることもあります。保険料は2つの保険がセットで1日あたり6ドル程度です。なお、携行品保険では現金や小切手類、貴金属等は補償されませんし、契約者に過失がある場合も補償の対象外となります。

盗難保険(TP)

レンタカーの車両そのものが盗難に遭った場合、または盗難の試みによって車がダメージを受けた場合、その損害をカバーする保険です。TP(Theft Protection)として個別に加入が必要な場合もありますが、通常は上記の自車両損害補償制度(LDWまたはCDW)に含まれています。特に説明がなければ、LDWかCDWで対応できると考えていいでしょう。車内にあった荷物やGPSなどは保険の対象外です。また車を離れる時にロックを忘れたなどの過失がある場合も補償されません。

無保険車傷害保険(UMP)

事故の相手が対人賠償保険に加入していなかった場合、加入していても補償額が低かった場合、当て逃げされた場合などで、運転者、搭乗者が負傷、死亡した場合に補償を受けることができる保険。UMP(Uninsured and Underinsured Motorist Protection)として独立した保険となっていることもありますが、追加自動車損害賠償保険(SLIなど)に含まれているケースが多くなっています。

緊急医療保険(ESP)

レンタカーの運転中に病気になって治療を受けた場合、その医療費(検査費や救急車費用含む)を補償するのが緊急医療保険です。ESP(Emergency Sickness Protection)と呼ばれています。補償限度額は10,000ドルで、100ドル程度の免責額があるほか、適用されない疾患、条件などが細かく設定されています。

ロードサービス(ロードサイドアシスタンス)

ロードサービスとは、レンタカーを利用中に発生したタイヤのパンク、バッテリー上がり、キーの閉じ込め、ガス欠、その他故障に際して、無料で救援スタッフが現場に駆けつけて対処してくれるものです。日本ではロードサービスの名称が一般的ですが、アメリカではロードサイドサービスまたはロードサイドアシスタンスと呼びます。1日あたりの費用は6〜9ドル程度です。ロードサービスに加入していなくてもこれらのサービスを受けることはできますが、レンタカー会社に過失がない限り、所定の費用が請求されます。なお、ロードサイドサービスの内容や条件、限度額はレンタカー会社によって異なります。

保険が適用されないケース

次の場合には保険が適用されなくなりますので、注意が必要です。

  • 契約者(追加ドライバー含む)以外の方が運転中に発生した事故の場合。
  • 速度超過などの交通違反や飲酒運転など法令違反によって事故が発生した場合。
  • 未舗装路(ダート)走行などレンタル契約条項に違反して事故や損害が発生した場合。
  • 燃料の種類(ガソリンと軽油)を間違えて故障が発生した場合。
駐車場で当て逃げされた車
駐車場で当て逃げされた損害もLDWで補償されます。

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