ハワイの駐車場と路上パーキング

ハワイでは、駐車違反が厳しく取り締まられています。違反チケットを受け取るだけなら罰金だけで済みますが、レッカー移動されてしまうとサンドアイランドなどの不便な場所までタクシーを使って引き取りに行くことになり、さらにレッカー費用や駐車場代も請求されます。ハワイ旅行の貴重な時間を無駄に使うことになり、残念な思い出となります。ハワイでは駐車場やパーキングメーターをうまく利用したいものです。このページでは、ハワイの駐車場の特長や利用方法について紹介していきます。

バレーパーキング(Valet Parking)

バレーパーキングとは、ホテルの車寄せやレストランの入口などに車を乗りつけ、車を駐車場に入れるのをスタッフに任せるサービスです。映画などで着飾ったカップルがホテルに車で到着し、ドアを開けてもらって颯爽と中に消えていくシーンを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。日本では珍しいサービスですが、ハワイではホテルやレストラン、ショッピングセンターなど多くの場所でバレーパーキングを利用できます。バレーパーキングで車を預けることをバレーすると言います。バレーパーキングはレンタカーでも利用できますし、自分が滞在していないホテルでも利用できます。

バレーパーキングを利用する際は、車を降りた時に必ずクレームチェックの半券(チケット)を受け取ります。車を預けた時はチップを渡す必要はありません。用事が済んで出発する際、車寄せで待機しているバレーパーキングのスタッフに半券を渡すと車を駐車場から出してきてくれます。車が到着するとドアを開けて、あなたと同乗者を乗せてくれますが、この時にチップを渡すのがスマートです。

駐車料金はバレーサービス利用料が必要な場合は、指示された時点で支払います。ホテルやレストランのバリデーション(利用証明のスタンプ)が必要な場合、利用した場所でもらっておきます。バレーパーキングは便利なサービスですが、大きなホテルのチェックアウト時間帯などは混雑していて、車が出てくるまでに15分位時間がかかることもありますので、余裕を持って利用したいものです。なお、バレーパーキングを利用しない場合は「セルフパーキング」と言えば、セルフパーキングの場所を教えてくれます。

ヒルトンハワイアンビレッジの車寄せ
エントランスで車を預けるバレーパーキング

ホテル・コンドミニアムの駐車場

ハワイに滞在している間、ずっとレンタカーを利用する場合は、ホテルやコンドミニアムの駐車場を利用することになります。ホテルによってはバレーパーキングもありますが、ここではセルフパーキングについて説明します。ハワイ島やマウイ島などネイバーアイランドのリゾートでは、敷地が広いので宿泊者の駐車が無料の所が多くありますが、ワイキキのように駐車スペースが限られている場所では、1泊あたり20〜50ドル程度の駐車料金が必要です。この場合、利用中の出入りは自由で24時間ごとに課金されることになります。駐車料金がリゾートフィーに含まれていることもあります。

駐車場を利用する場合は、チェックインの時に駐車場に車を駐めて、駐車券をフロントデスクに持って行き滞在期間中のパス(駐車カード)を作ってもらいます。パスの発行は駐車場の係員が行うこともあります。発行されたパスは駐車場を利用している間は、フロントのダッシュボードの上などに掲示し、外から確認ができるようにしておきます。パス(駐車カード)を入出庫時に機械に通すスタイルの駐車場ではこの限りではありません。

ワイキキのホテルやコンドミニアムの駐車場は、地下や別棟に何層かになっているところがほとんどですが、狭かったり柱が多かったりするので、特に大きな車で利用す場合は慎重に駐車しましょう。

ワイキキのホテルの地下駐車場
ワイキキのホテルの地下駐車場

ショッピングセンターの駐車場

アラモアナセンターやカハラモール、ワードビレッジ、ワイケレプレミアムアウトレットなど、ほとんどのショッピングセンターやモールの駐車場は無料です。これらの駐車場では空いているスペースに自由に駐車することができますが、週末のディナータイムやクリスマス時期など買い物シーズンには空きスペースを見つけることが難しい場合もあります。レストランやサービスの予約をしている場合には、時間に余裕を持って出かけることをおすすめします。

駐車場の建物に近いエリアには、乗降専用スペースや15分とか30分の短時間専用スペースがありますので、間違って車を駐めて移動されないようにしましょう。混雑している場合は仕方ないですが、駐車場に空きが多い時(特に夜間)は建物から遠く離れたり、死角になっている場所には駐車しないようにしましょう。車上荒らしや強盗などの被害に遭う可能性があります。

ロイヤルハワイアンセンターなど駐車場が有料のショッピングセンターもありますが、一定金額以上の買い物をしたりレストランを利用したりすると駐車料金が無料や割引になりますので、サービスカウンターなどで確認します。

ラハイナゲートウェイの駐車場
空いている時間帯のラハイナゲートウェイの駐車場

バリデーション

レストランやショップを利用した時に、利用金額に応じて駐車料金がサービスされることがあります。ハワイではこれを「バリデーション」と呼びます。バリデーションを受けるには、レストランやお店で精算時に駐車券を提示してスタンプを押してもらったり、シールを貼ってもらったり、機械で処理してもらったりします。あとは出庫時に駐車券を提示するだけです。ホテルやオフィスビル等でも利用できる場所がありますので、バリデーションが受けられるかどうか分からない時は、「Can I get a validation?」と確認してみるといいでしょう。

バリデーションを受けた駐車券
バリデーションを受けた駐車券

パーキングメーター

パーキングメーターは繁華街やオフィス街の道路沿い、公共施設、公園などにあります。日本のパーキングメーターは時間と料金が固定されていますが、ハワイのパーキングメーターは投入した金額に応じて利用時間が決まります。但し、2時間とか3時間とか駐車できる時間の上限が決まっているので、その時間を超えると駐車違反になります。パーコングメーターは5セント(ニッケル)、10セント(ダイム)、25セント(クォーター)のコインを投入して使いますが、最近はクレジットカードで支払いができるパーキングメーターも一部に設置されています。パーキングメーターにコインを投入すると、駐車可能時間が液晶に表示されます。残りの時間が減っていって0になると「EXPIRED」の表示が出て赤くなります。

ハワイのパーキングメーター
あちこちにあって便利なパーキングメーター
ハワイのパーキングメーターの料金と残り時間の表示
ここでは上限2時間、5セントで2分、10セントで4分、25セントで10分
クレジットカードが利用できるパーキングメーター
クレジットカードが利用できるパーキングメーターも増えています

路上駐車

ハワイには路上駐車が可能な道路もあります。路上駐車ができるかどうかは周辺の標識と縁石で確認できます(縁石に色が付いていなくて標識だけの所もあります)。縁石が「緑」の場所では時間や曜日を限った駐車が可能で、周辺に駐車可能日時を表示する標識が立っています。住宅街でも路上駐車が可能な場所がありますが、付近の住民の迷惑にならないよう配慮しましょう。縁石が「赤」の場所や消火栓の前後15フィート(約4.5メートル)は駐停車禁止、「青」の場所は指定車両のみ駐車可能、「黄色」の場所は運転者が乗ったままでの短時間の乗降、積み降ろしが可能です。

駐車違反を専門に取り締まる車輌
駐車違反の取り締まりは頻繁に行われています
ハワイの道路沿いの消火栓
消火栓から15フィート(約4.5m)は駐車禁止

路上に駐車スペースを見つけるのが困難なワイキキでは、アラワイ通り沿いの路上駐車が有名です。アラワイ運河に沿ったAla Wai Blvd.の右側が利用できますが、いつも満車状態で空きスペースを見つけられるかどうかはハッキリ言って運次第です。まれに運良く駐車できることもありますが、毎週月曜と金曜の午前8時30分〜11時30分は道路清掃車が通るので利用できません。この時間に駐車していると駐車違反としてレッカーされます。

路上駐車可能なアラワイ通り
アラワイ通り沿いの路上駐車

民間の有料駐車場

ハワイには民間の有料駐車場もあります。有人の駐車場では入庫時に駐車券を受け取り、出庫時に時間単位で料金を支払います。無人の駐車場では、日本と同じように入庫時に駐車券を受け取って出庫時に機械で精算するシステム、駐車前にチケットを購入しフロントガラス内側に貼るシステム、空いているスペースに車を駐めて駐めた番号のボックスに現金(定められた料金)を入れるシステムなどがあります。日本であまり見かけないシステムであっても、精算機の横に駐車方法を説明するパネルがあるのでその通りにやれば難しくはありません。

ハワイの民間駐車場
「PAY HERE」の場所に精算機があります。
ボックスに現金を入れるタイプの駐車場
駐車スペースと同じ番号に現金を入れるレトロなスタイル

駐車の際の注意事項

ハワイでは前向き駐車(前進して車を入れる)が基本です。どうしてもバックで駐車スペースに入れたい方はそれでもかまいませんが、慣例に従って前向き駐車するようにしましょう。駐車場に車を駐めて離れる場合、車内に貴重品を残してはいけません。貴重品でなくても外から見える場所には何も置かないようにするのが盗難対策の基本です。バレーパーキングでも同じです。

ハワイではほとんどの駐車場に障害者専用スペースがあります。このスペースに駐車できるのは許可証を持っている方だけなので、障害者スペースに駐車するのは絶対に止めましょう。道徳的に問題があるだけでなく、多額の罰金を請求されます。

駐車場の障害者スペースを表す標識
許可証のない方がこの場所に駐めてはいけません

レンタカー関連記事

ハワイのドライブ関連記事