ハワイのフリーウェイの走り方

ハワイのH1フリーウェイ
H1フリーウェイ

ハワイのフリーウェイとは

フリーウェイは日本の高速道路に相当する道路で、ハワイではオアフ島に H1フリーウェイ、H2フリーウェイ、H3フリーウェイ、モアナルアフリーウェイの4路線があります。アメリカのインターステートハイウェイ(州間高速道路)と同じ格付けで、ハワイ州を表すアルファベットのHが付いています。すべての路線が通行料金が無料で、自動車専用道路のため歩行者や自転車は通行できません。ハワイにはフリーウェイの他にハイウェイもあって混同しやすいですが、ハイウェイはフリーウェイより格下の幹線道路で、交差点や信号もあります。

H1フリーウェイ

オアフ島の人口密集地帯を東西に走るフリーウェイ。オアフ島南西部のカポレイからワイケレ、パールシティ、アイエア、ホノルル空港、ダウンタウン、カイムキを経由してカハラまで続いていて、総延長は約27マイル(約43km)です。ホノルル空港がダニエル・K・イノウエ空港と呼ばれるように、カポレイからカリヒまでの区間がクイーン・リリウオカラニ・フリーウェイ、カリヒからカハラまでの区間がルナリロ・フリーウェイとも呼ばれています。ホノルルを中心に東西の主要エリアを結んでいるので、最も交通量の多い路線です。

H1フリーウェイのダウンタウン周辺
交通量が多いH1フリーウェイのダウンタウン周辺

H2フリーウェイ

パールシティーの先でH1フリーウェイから分岐し、ミリラニを経由してノースショア方面に向かう路線です。ワヒアワの町まで約8マイル(約13km)続いています。愛称はベテランズ・メモリアル・フリーウェイです。ノースショアの田舎町ハレイワやサンセットビーチなどへドライブする時に利用します。オアフ島北部に暮らす人々がホノルル市街地に向かう時には必ず通る道路なので、朝夕の通勤時間帯を中心にそれなりの通行量があります。

H3フリーウェイ

アロハスタジアム周辺のジャンクションでH1フリーウェイとモアナルアフリーウェイから分岐し、コオラウ山脈のトンネルを抜けてカネオヘ方面に向かうフリーウェイです。総延長は約14マイル(約22km)で、ジョン・A・バーンズ・フリーウェイという別名があります。交通量は他のフリーウェイより少なめですが、カポレイ、パールシティ方面とカイルア、カネオヘ方面の間を移動する時には便利な路線です。カネオヘ側でのコオラウ山脈の眺めは見事です。パールハーバー(真珠湾)周辺の米軍軍事施設とカネオヘの米軍基地を短距離で迅速に結ぶことを目的に建設されました。

モアナルア・フリーウェイ

モアナルア・フリーウェイの名称が浸透していますが、H201フリーウェイが正式名称です。他の路線と異なり、H1フリーウェイのバイパス的路線として存在しています。アロハスタジアム付近でH1フリーウェイから分岐し、山側を経由してカリヒ付近で再びH1フリーウェイに合流する4.6マイル(7.4km)の路線です。H1フリーウェイがヒッカム空軍基地やホノルル空港といった重要施設を経由する区間をショートカットするので、ワイキキ方面から西に向かう時にはH201フリーウェイを経由した方が走行距離が短くなります。日立の樹があるモアナルアガーデンに行く時にも利用します。

フリーウェイの次の出口までの距離を表示する標識
出口の標識の横には次の出口までの距離が表示されています

制限速度

フリーウェイの最高速度はエリアによって異なります。カポレイ付近では時速60マイル(時速96km)だったり、ダウンタウン周辺の交通量が多い区間では時速50マイル(時速80km)だったりしますが、基本的には時速55マイル(時速88km)です。スピードガンやレーダーを使った速度超過の取り締まりも頻繁に行われていますので、スピード違反を犯さないように注意しましょう。また、フリーウェイでは車の流れをスムーズにするために最低速度(時速55マイルの区間で時速45マイル等)が設定されている区間がありますので、遅すぎることも違反になります。

ハワイのフリーウェイの速度標識
最高速度55マイル、最低速度45マイル

車線

路線とエリアによって車線数は異なります。少ない所では片側2車線ですが、多い所では片側6車線あります。左側(運転席側)が追い越し車線で、フリーウェイのランプ(出入口)は通常右側にあります。

H1フリーウェイの片側6車線の区間
片側6車線の区間もあります

入口ランプと出口ランプ

フリーウェイのすべての出入口から両方向に行けるわけではありません。日本の都市高速(首都高速など)のように、片方向だけの出入口が多数あります。フリーウェイの入口には「H1 WEST」(西行き)、「H1 EAST」(東行き)のような標識がありますので、間違えないようにしたいものです。

フリーウェイの出口には番号が付いていますが、この番号は順番に付いている訳ではありません。フリーウェイの起点からのマイル数を表しています。「EXIT 23」であれば、起点から23マイルのところにあるで出口と言うことになります。5の次に8が現れることもありますので、覚えておいてください。また、同じ番号で出口が複数ある場合、5A、5Bのようにアルファベットで区別されています。H1フリーウェイでは出口を降りて海側に向かう場合がAで、山側に向かう場合がBのことが多いですが、アロハスタジアム周辺のジャンクションのように複雑な場所では、DとかEもあります。

H1フリーウェイの出口を案内する標識
出口の数字は起点からのマイル数
H1フリーウェイ5A、5Bの出口
Aは海側、Bは山側に向かいます

渋滞の発生

ほとんどの人々が通勤に自動車を利用するハワイでは、平日の通勤時間帯に渋滞が頻繁に発生します。渋滞が多いのは、H1フリーウェイのカリヒ周辺からダウンタウン、ワイキキ北側の区間やパールシティ周辺で、数キロにわたって渋滞が延びることもあります。午前7時〜9時頃、午後4時以降は交通量が多くなりますので、時間に余裕を持って出発しましょう。ちなみにフリーウェイが渋滞している区間では、下の幹線道路も渋滞していることがほとんどです。

フリーウェイでの運転

フリーウェイの乗り方

フリーウェイを走行する場合は、事前にどこの入口から乗ってどこの出口で降りるかという走行プランを立てておきます。その上で、出発地から入口までの道順、出口から目的地までの道順を地図で調べておきます。日本語カーナビがあると便利ですが、標識がすべて英語という環境では咄嗟に行動できないこともありますので、出口の番号ぐらいは覚えておくといいです。フリーウェイの入口近くには、進行方向(通常は西行きとか東行きの方角)と入口を案内する標識がありますので、それに従って行くと自然にフリーウェイに入ることができます。

H1フリーウェイ西行きを案内する標識
この標識に沿って進むと、H1西行きに乗れます

合流と車線変更

入口から本線への合流部分では、本線を走行してくる車に注意しながら進路変更し、すみやかに交通の流れに乗るようにします。スピードの出し過ぎも危険ですが、不安だからといってあまりにも低速で走るのも危険です。本線では中央分離帯側(運転席側)が追い越し車線になります。前の車を追い越す場合は、左側の車線から追い越します。他のフリーウェイやハイウェイと合流するジャンクションでは、右側からだけでなく左側から合流がある場合や複数の車線が合流してくる場合もあります。これらの区間では車線変更が頻繁ですので、自分の行きたい方向の車線を早めにキープし、周囲の車の動きに注意しながら走行しましょう。

フリーウェイの合流部分
合流は本線をよく見てスムーズに
フリーウェイの出口付近
早めに出口車線へ移動しましょう

フリーウェイの降り方

出口の標識は約2マイル前から設置されています。自分が降りる出口が近づいたら早めに右側に車線変更しておき、出口番号を確認して減速しながら出口車線に入ります。H1フリーウェイでは降りるとすぐに山側に進む車線と海側に進む車線に分かれていることが多いので、どちらに進むか慌てないように覚えておきます。出口を出たらフリーウェイではありませんので、スピードの出し過ぎには注意しましょう。

H1フリーウェイのEXIT23
出口車線は行き先によって分かれています
フリーウェイの出口車線
出口車線ではしっかり減速しましょう

フリーウェイの標識

フリーウェイの標識は、出入口の案内表示、目的地までの距離、走行車線の案内表示が中心で、日本の高速道路のものに似ています。わかりやすいものですが、高速で走行しながら英語の標識を読むのは慣れるまでは大変です。事前に確認して覚えておくと良いでしょう。

目的地までの距離を表す標識
目的地までの距離はマイル表示です

ホブレーン/カープールレーン

フリーウェイの一部の区間では、通勤時間帯にいちばんセンターライン側の車線がホブレーン(HOV LANE)またはカープールレーン(CAR POOL LANE)となります。ホブレーンやカープールレーンは、複数名が乗車している車やバスでないと走行できません(バイクは走行可能)。多くは2名以上乗車ですが、3名以上乗車の区間もあります。中央分離帯側にダイヤマークの標識があるのが目印で、該当する時間と人数が記されています。違反すると高額の罰金の対象となります。ちなみにこのシステムは、渋滞緩和と温暖化ガス対策のために行われています。

ホブレーン区間の標識
ダイヤマークの標識には注意

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