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イオラ二宮殿、9月15日から夜間出入り禁止に。

 イオラニ宮殿が夜間閉鎖されることになった。同宮殿は米国唯一の宮殿として国の重要史跡に指定されており、ハワイ州土地資源局の重要記念物として、州公園局の管轄となっている。維持、保存は「イオラニ宮殿・友の会」いうグループに委託されている。
 9月15日から実施される夜間の閉鎖時刻は、午後11時から翌朝6時までの7時間。
 同宮殿はハワイアン王朝時代のカラカウア王とカピオラニ女王(1882〜1891年)のロイヤル建造物として使用された。その後、リリウオカラニ女王時代に王朝転覆があった1893年まで使用された。以降はハワイアンの各種儀式に利用されてきた。王朝時の重要な史物が保存されてきたほか、ハワイアンのシンボルとして重要な役割を果してきた。
 ところが最近、公園や教会敷地から休息地を追われたホームレス・ピープルが宮殿敷地内に寝泊まりするようになった。同建造物と保存されている史物の推持、管理を委託されている友の会は、事件が起きる前に手を打ちたいと同敷地(11エーカー)の4ヶ所の門を夜間、時間を設定して閉鎖したいと州土地資源局に要請、承諾されたもの。
 アアラ公園、フォート・モールから締め出されたホームレスは、最近では教会敷地もオフ・リミットとなったことで、夜の寝所探しは大きな問題になっている。ホームレスに最後の寝所となるとみられたイオラニ宮殿も9月15日より立入り禁止となる。ホームレスの動向を見守ってきた州社会福祉局のヒューマン・サービス課では、「ホームレス用の寝所として、オアフ島には少なくとも10ヶ所のシェルターが用意されています。しかし、収容人数はせいぜい5千人。1万3千人から1万5千人と言われるホームレスの対応はこれから大きな問題になってくるでしょう」と頭を抱えている。
 ダウンタウンにも350人収容できるシェルターはあるが、シェルターの利用を好まないホームレスがほとんど。シェルターの規定を嫌う人が多い。いくつかの公園で夜間立入り禁止が採用され始め、寝所を追われたホームレスは、一般市民の住宅付近に出没しはじめると、手のつけられない問題となってしまうと、州社会福祉局では憂慮しているが、確実にその方向に軌き出している。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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