N.スズキ州下院議員起訴で5年間で7人目の公選職服役囚になるか？

　民主党の州下院議員が、海外の銀行に口座を隠し持ち、個人所得税をごまかしたとして5罪状で連邦地方裁に起訴された。所得税法等の違反で起訴されたのはネイサン・スズキ下議（54歳、民、ソルトレイク、モアナルア地区選出）。
　スズキ下議は本職の公認会計士として、先に脱税、銀行法違反等で有罪宣告を受けたミチャエル・ボウルウェア服役囚（4年3ヶ月の禁固刑服役中）の事業に関与していた。ボウルウェア服役囚はハワイのベンディング・マシン業界の最大手で、コーヒー業界にも幅広く関与し、帳簿の改ざん、脱税行為を95年から繰り返していた。
　スズキ容疑者は同事業から得た収入を香港とトンガの銀行の秘密口座に移し、所得隠しをした。同容疑者はボウルウェア服役囚の金、190万ドル（香港銀行）と210万ドル（トンガ銀行）を海外口座に隠していた。外国口座の報告を怠った容疑と金利の申告漏れ等で起訴されたもの。
　ボウルウェア服役囚の公判で同容疑者は検察側の証人として事業の金の流れを証言することで、脱税陰謀容疑はまぬがれた。5罪状は各々、10年から20年の最高刑が課せられる。
　スズキ下議の起訴は、民主党の州下議等を驚かせている。同下議の下議としての評価は高く、特に公務員改革の推進役として今後の活躍が期待されていた。
　「新しい民主党の改革思想は新しい指導者として期待されていた。（もし有罪ならば）州議会としては惜しい下議を失うことになる」と、マーカス・オオシロ下院院内総務は残念そうだ。
　なお、近年に次の6人が公選職として有罪判決を受けている。
◎ジェームス・アギ元州上議
　リーワードの上議所有建物を宗教グループにリース。同グループは違法ビンゴ・ゲームを運営。97年に有罪自認で前科記録を5年後に抹消できる司法取引きを行う。
◎ダニエル・キハノ元州下議長
　選挙運動資金を個人的に流用。禁固刑2年。98年に服役。1年後、心臓病のため出所。2000年に死亡。
◎ミルトン・ホルト元上議
　政治献金の個人的流用。99年12月、禁固刑（1年）に服役。
◎アンディ・ミリキタニ前市議
　同市議の行政補佐官2人に特別ボーナスを支給し、キック・バックを要請。強制収賄罪で2001年7月、有罪判決。4年と3か月禁固刑、現在服役中。
◎マーシャル・イゲ元州上議
　裏オアフの農夫から、払わないと立ち退きをさせると7千ドルを不法に取得。カリフォルニア州のカップルから3万ドルをだまし取る。脱税等で有罪、今年6月から服役（6か月）
◎リン満生前市議
　政治献金の不法流用。2人の行政補佐官を公務中に選挙運動に利用。去る6月26日に量刑。1年の入牢刑、執行猶予5年。2万5千ドルの罰金。服役中。

協力：イースト・ウェスト・ジャーナル　

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