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ハワイのニュース

   

ハワイ大学とクイーンズ病院でガン総合研究所の共同開発計画まとまる。

 ハワイ大学医学部のガン研究機関とクイーンズ・メディカル・センターは、ガン治療の研究開発をするガン総合研究所「ワン・ストップ・ガン・センター」をクイーンズ病院の隣接地に開発することで合意、契約書に署名した。
 ハワイ大学医学校、ジョン・A・バーンズ校をカカアコ地区に新設する計画が進められているが、その中でガン研究分野を新設校に移せば、研究資金や建設資金補助が最大限に受けられることから、ハワイで最大のガン患者を預かるクイーンズ病院とハワイ大学間で検討されてきた。
 ハワイのガン患者は毎年6千人ずつ増えている。今後遺伝子の組み替えによるガン細胞の治療も進むと見られるが、向う20年でハワイのガン患者は今の2倍になると推測されている。
 ハワイには、そのガン患者を外来患者として扱う病院も施設が少ないことから、多くの患者が米本土に治療を求めて移住している。そんな事情を解決するために、ガン総合研究所の設立が叫ばれているもので、新計画では、ガンの診断から治療、新薬の臨床実験、外来ガン患者の受け付けまで1か所で行える。連邦政府や全米ガン協会からの補助金も出ることから、ハワイ大のドベル新総長も、「建設資金だけでも1億ドルを用意できる体勢となった」と、合意を喜んでいる。
 この合意には反対意見もある。州内の民間経営の病院の患者が激減する。ハワイ大学が特定の病院とこの種の開発計画をすることは、他の医療機関にとって死活問題だと言う。
 これに対してハワイ大学側は「米本土に流失していたガン患者を州内で最高の治療が受けられる。他の医療機関もメリットはある」と、この計画を推進させる構えだ。
 「ガン協会センターが完成すれば、ハワイは国内で最高のガン・センターを持つ事になり、全国から逆にガン患者が集まってくるだろう」と、カエタノ州知事は新計画に両手を挙げて歓迎している。総工費、工期等は未定。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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