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どう埋める、予算不足分の3億3,500万ドル。

 2001〜2003年の2年間の補正予算を審議する今州議会もいよいよ終盤、あと2週間で閉会する(今期は5月2日まで)。5月15日からは上下両院の合同委員会でこれまでに通過した法案の微調整が行われるが、不足分の3億3,500万ドルをどう調達するのかが最後まで残りそうだ。
 「増税は絶対にしない」といわれる選挙年の州議会、今年は増税はないことになる。所得税や消費税の増税は考えられないが、物品税や、手数料、使用料というのが、いくつか引き上げられることが予想されるが、州議員はこれらは税金という語句がついていないから増税対象ではないという。

●たばこ税
 上下両院で各々通過した増税案は20%から100%の引き上げとなっている。つまり1パックで20セントから1ドルの追加税が検討されている。すでに1パック(20本人り)1ドルの税金を払っているが、これに1ドル上乗せされるとハワイは名実ともに国内で最も高い税金を払わせられることになる。年間8百万〜4千万ドルの増収となる。

●酒税
 上院案は25%の増税を提案。年間1千万ドルの税収となる。下院は増税に反対。たばこ税と共にシン(罪)税と呼ばれ、社会に悪影響を与える物品とされている。

●空港使用料
 米本土、海外から1人、4ドル50セントの空港使用料を徴収。島内間は不要。同課税は観光客に新たな負担を課すものと観光業界は猛反対しているが、成立の可能性は高い(すでに空港使用料は航空券を購入する時にすでに含まれている)。

 その他、出生証明書、結婚証明書を申請する時の手数料は数倍になるという。更にハリケーン基金の利用、ハイウエー基金の利用と特別基金(目的税)が貯蓄されているので、それらを使う方向で法案は進んでいる。
 不足分の3億3,500万ドルの調達方法はどれを取っても焼け石に水。政府予算の大幅なカットをどこまで実現するのかが、州議会の手腕の見せどころだが、不足分は総予算の9%、全額削減する勇気はない。せいぜい、3%削減が目いっぱい。残る2週間余りにどうまとめるのか注目される。
 また、ハリケーン基金の2億1,700万ドルの資金から2億ドルを不足分に用立てようと提案しているカエタノ州知事が一番、無責任との声があがっている。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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