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ゴルフ場の不動産税の減税案提出される。

 オアフ島のゴルフ・コースの不動産税を現行の半額にしようという減税法案が、ホノルル市議会に提出された。同案はリン満生市議がオアフ島のゴルフ場経営者の要請で提出したもの。
 満生市議は法案提出理由について、「ゴルフ場は他の不動産と違う特異な役割を持っている。先ず広大なグリーン、フェアウェイは自然環境の再活性の役割を果たしている。洪水防止にも一役買っているし、造園の役割も果たしている」
 これ等のゴルフ場をホテルや商業用と同等の税率では不公平だ。自然環境保全に寄与している分、それ相応のタックス・ブレイク(税割引き)があっても良いという。
 ゴルフ場のゾーニングは保存区として1千ドルの評価に対し、9ドル25セントの税金を課せられている。同法案はそれを半分の4ドル66セントにするというもの。
 不動産税で最も高いのはホテル・リゾート区の9ドル96セント。商業区は9ドル25セント。一戸建住宅地は3ドル65セント。アパート、コンドの今年の税率は4ドル21セントから3ドル93セントに引き下げられる。来年には同税率は一戸建住宅税と並んで3ドル65セントに下がる。従ってゴルフ場の9ドル25セントは商業用地と同額では高いというのである。多くのゴルフ場が経営不振から、税制面で経費削減を満生市議に陳情してきた。
 これに対しスチーブ・ホームズ市議は、「経営が厳しいから、税制を見直せといって、ハイそうですかとゴルフ場の税制を改定すれば、他の業界にも同様措置を講じなければならなくなる。それにゴルフ場は広大なオープンスペースを独占し、しかも多量の農薬で土壌を汚染してきた」と真っ向から反対。
 アン小林委員長(予算委員会)は、法案を委員会にかけることには同意したが、「不動産(土地)の正しい評価が必要です。ゴルフ場は整備された商業用地かどうかと言うことです」と、満生市議の提案理由には同意しかねる反応をしている。
 ワイケレ・ゴルフ・コースのメル・ナガタ支配人は、「ゴルフ場の評価にも問題があります。80〜90年代の日本人の投資ブーム時の価格をいつまでも引きずっているんだと言うことです。今ではゴルフ場は当時の10〜20分の1で売買されていることも考慮して欲しい」と、評価額の見直しを要求している。
 コーラル・クリーク・ゴルフ・コースのロ・ホフマン支配人は、「そうですね、不動産税が現行の半分になればやっていけるんですが……」と税制の見直しを求めている。
 不動産評価にクレイムを出したゴルフ場はオアフ島だけで11コースある。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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