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ハリケーン基金1億ドルを利用、州の歳入源不足から下院苦肉の策。

 今州議会の法案審議で最も注目されたのが、下院がハリケーン基金の半分を一般会計で使用する法案を賛成28票、反対23票の賛成多数で可決したことだ。2億1,300万ドルのハリケーン基金は、次のハリケーン被害の救済費用に残しておくべきという意見を無視した下院民主党議員の勇み足ともいえる決議だとの声もある。予算の資金源の調達に苦慮した下院民主党議員は、カエタノ州知事が提示したハリケーン基金の利用という最も安易な方策を選んだ。
 予算削減を試みた訳でもなく、現時点では増税もタイミングが悪いことから(今年は選挙の年)振り向きもせす、最も安易なハリケーン基金利用に走ったようだ。ただ、全額の利用はさすがに気が引けたようで、半分の1億ドルを使うという。
 「今の民主党議員は、増税する元気もなければ、絶好のチャンスの州政府のスリム化もしない。基本的にはスリム化が最適措置と解っているが、選挙を控えた今議会ではガッツがない。悲しいです」と、反対投票をしたエド・ケース下議(民、マノア選出)はこぼす。「州政府の歳入減はどうしようもない。歳入が減れば歳出もそれに合わせて削減するという、ごく単純な基本を実践すべきだが、それには首切りという痛みを伴う。その決断には勇気がいる。その勇気はない。ハリケーン基金を利用するのは1回だけで後がない。その後の処置をしないで、現状を切り抜けようとしている。歳入が増えなかったら、どうするつもりです。お手上げです」
 上院で同案の成立は難しいといわれているが、予算案を成立させる為にはカエタノ州知事が主張する3億ドル余りの予算不足をどうにかしないといけない。予算関連法実は最後まで目が離せない。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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