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ハリス市長選挙運動資金、検察当局が調査に乗り出す。

 ハリス・ホノルル市長の選挙資金法違反容疑が濃厚になり、州知事選、ホノルル市長選が混乱する可能性が強くなってきた。州選挙資金委員会のロバート・ワタダ事務局長はハリス市長の選挙資金集めに不法行為があったと96年以降の資金の集め方を調査し、去年までは個人や法人で上限以上の献金者を摘発し罰金を言い渡してきた。
 そして、今年に入り同事務局長はハリス市長の選挙運動事務所の献金者リストに不正疑惑があるとして、ホノルル市検察局に調査を指示した。一部ではFBI(連邦捜査局)も調査を始めたと伝えている。
 昨年までは「ワタダ局長のいやがらせ調査」と一蹴してきたが、刑事事件疑惑で事態は急転した。ハリス市長はそれまで何者かがワタダ局長にいやがらせ捜査をさせていると軽くあしらってきたが、刑事事件容疑で今後の選挙活動(州知事選)についてラモナ夫人とじっくり相談した結果、「初志貫徹」するとして州知事選出馬は継続するという。
 しかし今回の事態でハリス市長の州知事選断念というシナリオも飛び出した。州知事選断念ならホノルル市長特別選挙はなくなる。特別選挙に出馬表明してきた5人の候補者は宙に浮く。州知事選も本命が不在となり、民主党陣営はエド・ケース現下議と共和党から鞍替えしたアンダーソン氏の2人だけになる。もし本命がなくなったら、民主党州知事選候補は7月23日の立候補届け出締め切り日まで、多くの候補者が乱立することも予想される。
 一方、市長選に出馬表明している5人の候補者の中で、メイジー・ヒロノ現副知事が損をすることになる。ヒロノ副知事は副知事から州知事というこれまでの民主党の慣習を破って敢えて市長選に鞍替えしたばかりだ。市長選がなくなったから州知事選に戻るというのも可能性としてはあるが、大きなハンディを背負う選挙戦となるだろう。それもこれもハリス市長の検察当局の調査結果次第ということになる。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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