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ホノルル市、土地接収でアウトリガーのホテル開発に協力?

 ホノルル市議会の政策委員会(ロミー・カチョラ委員長)は1月16日、ワイキキ・ルワース通りの5人の小地主の土地をアウトリガー・エンタープライズ社のホテル再開発のためにホノルル市が接収する法案を賛成多数(5対3)で可決した。同案は1月30日の市条令会議で公聴会にかけられ、2月の第3読会で成立させる予定。
 アウトリガー・エンタープライズ社(OE社)は、ルワーズ通りからビーチウォーク通りの7.9エーカーに乱立している同社系列のホテルが老朽化したことを契機に、11棟のホテルのうち、6棟を取り壊し、新築する計画を立てた。遊歩道やオープン・スペースを作り同地区が新しく生れ変わる。総工費は3億ドル。
 ところが同地域には5人の小地主がおり、従来のリース契約の更新には応じるが、土地買収を拒否した。OE社は総合計画に必要な3億ドルを融資するには土地買収が必要と交渉を続けてきたが、土地所有者の同意は得られなかった。そこでホノルル市議会にホノルル市郡政府による土地の接収は申し出ていたもの。
 市及び州政府等が市民の土地を接収する場合には道路や公園等の公共施設開発という大義名分が必要だ。今回の場合は民間企業の営利目的に市民の所有地を接収するというのだから正当な行為とはいえないと、小地主は反対した。政策委員会はその点の議論を何もしないまま可決した。5人の小地主のうち、アンドラーデ信託は、委員会審議の前日までにOE社と売買契約に合意したと発表。合意内容については公表されていない。残りの4人は合同で弁護士を立て抗争を続けているが、
 「委員会でも同案が通過したことは先行きは決まったようなもの」と、弁護士は市議会の動きに不満を表明している。委員会の票決は5対3だから、全体会議も同じ結果になると読んでいるが、地主たちは今後の悪い前例にならないために最後まで闘うと言っている。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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