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2002、3年度の補正予算案内示、赤字は酒税とトバク新税で補填か。

 今年の州議会で審議される2002及び2003会計年度の補正予算案が12月下旬、カエタノ州知事から内示された。それによると2003会計年度末には3億1,500万ドルの歳入不足になる。
 同知事は不足分をアルコール税率の倍増、トバク限定容認による新税、ハリケーン・ファンド等で埋めたいと州議会に要請した。
 カエタノ州知事の予算内示によると、今会計年度(2002年6月30日まで)の歳出は36億1千万ドル。2年目の2003年会計年度(2003年6月30日まで)の歳出は38億7千万ドルとしている。赤字は歳入減による3億1,500万ドルと計上。土木建築予算(CIP)はすでに承認された額に3億2,100万ドルを上乗せして9億5,200万ドル。増額分のうち2億5,500万ドルは公立校施設改善費にあてる。
 ハワイ大学関連のCIPとして3億800万ドルが計上され、そのほとんどは医学部施設(1億5千万ドル=カカアコ地区に新設予定)と、カポレイに予定しているハワイ大学西オアフ分校新設費(1億4千万ドル)として計上。
 これに対し歳入の部では今会計年度で1,650万ドル、次期会計年度で3,320万ドルの減少が予測され、赤字幅は2年間で3億1,500万ドルとなる。
 そこで州知事はトバク容認法案の成立、アルコール税率の倍増で8千万ドルと4千万ドルの増収を提案した。
 トバク容認法案についてはコ・オリナに建設予定されているサン・インターナショナル社の1億ドルのリゾート・ホテルでの限定トバクを容認すれば、年間に8千万ドルか1億ドルの税収になる。
 更にホノルル港を母港として南太平洋クルージングを運航している〔ノールウェーの星〕の船上トバクを容認することでプラスアルファになる。同法案の公聴会はすでに1月4日に開かれ、上下両院予算関連委員会の委員は成立の方向に大きく傾いているといわれる。
 アルコール税率の倍増による4千万ドルの増収も反対は少ない。アルコール税増税案は、即、歳入増につながる。トバク税の方は船上トバク税もすぐに歳入増につながるが、ホテル・リゾートの方はホテル完成が2003年暮れ以降だから即歳入につながらない。
 そこで州知事は去年、解体されたハリケーン保険の余剰ファンド2億3,100万ドルを緊急時の補正予算として使いたいと提案しているが、同提案には議員の中に反対が多く、成立が危ぶまれている。
 9.11テロ事件以来、ハワイ経済は未曾有の被害を被ると予想されたが、州歳入評議会の税収予想は最低限の下方修正にとどまり、2002年後半には9月11日以前の状態に回復するとしている。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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