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ハワイ・クルーズ倒産で第2桟橋整備工事を中止。

 ハワイ諸島のクルージングに就航していたアメリカン・ハワイ・クルーズ(AHC)の親会社、アメリカン・クラシック・ヴォヤージ社(ACV社)の倒産、会社更正法の適用申請で、ハワイ州運輸局港湾部は11月16日、ホノルル港の第2桟橋の整備工事の中止を発表した。
 港湾部のフレッド・ヌーンズ技術部長は、「第2桟橋を母港とするAHCが倒産したのでは、第2桟橋の整備工事は全て中止するしかない」と1,600万ドルの工事中止を発表した。
 荷物船舶用の第2桟橋を、客船が横付けになり、船客が2階のコンコードから乗り降り出来る施設への整備計画はブルー・プリントで35%まで進んでいた。計画中断で州政府は60万ドルを浪費したことになる。
 AHCを運営するACV社の倒産で、連邦政府からの11億ドルの補助金を失い、45年振りのアメリカ製のクルーザーの実現がなくなった。
 年間に2億ドルの業界の誕生とAHCの就航に期待したハワイ州政府は、老朽化したホノルル港の第2桟橋の整備計画に着工。また、外国船の寄港回数も増え、他島の桟橋施設の改善にも取り組んだ。
 インディペンデンス号とパトリオット号がハワイ諸島間に遊覧している姿は、21世紀のハワイの一大産業への成長を期待させた。しかし米経済の陰りがクルーズ客の激減につながり、9月11日のテロ事件がダメ押しとなり、資本力に余裕がなかったACV社を倒産に追いやった。
 ホノルル港の再開発が2020年計画で着々と進んでいた矢先の出来事で、第2桟橋の整備は不要となり、またしばらくは荒れはてた姿で放置されたままとなる。
 ホノルル港を母港とするノルウェー国籍の外国船は12月中旬から定員2,100人の新大型クルーザーで南太平洋クルージングを開始する。AHC用に組織されたボート・デイ・イベントも今後は外国船送迎に継続される。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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