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公立校教師、契約なしで新学期始まる。スト用Tシャツで教壇に。

 ハワイ州公立校の1万2000人の教師組合(HSTA)は、州政府との労使契約の正式契約書に署名なくして新学期を迎えることになった。
 労使交渉のもつれから、4月に19日間のストライキを決行したHSTAは、交渉は妥結したと職場に復帰した。16%の昇給や労働条件の基本的交渉で双方は合意、また2年間も契約なしで職場を守ったということから全員に一括ボーナスを支払うことになったが、修士号や特別資格を持つ教師には3%のボーナスを支給するという付帯条件の解釈で急に双方は分裂した。
 先ず3%のボーナスは向こう2年間に2回に亘って支給されると解釈した組合、これに対して政府側はボーナスは1回だけ。2回支払うという交渉はなかったとハネつけた。
 カエタノ州知事はその辺りの事情について、「州側は最初から670万ドルという数字を出して交渉した。ボーナスの2回払いならその2倍の1340万ドルが必要だ。そんな資金は州政府にはない。最初から1300万ドルが必要だと解っていれば、HSTAとの合意はなかった」と語る。
 州知事はさらに、ボーナスを受ける教師の数が随分違うという。5000人前後とみていた数字が、すでに6900人を超えている。このまま、調査を続ければ有資格者は7500人を超えるといわれている。組合側の主張を認めればボーナスは2000万ドルを超えることになる。
 「HSTAは有資格者の数は知らないのです。その記録は全て州教育局が持っているはずです。政府側の勉強不足で生じた今回の事態を組合側に押し付けようというのは、あまりにも不誠実です。断固として闘います」とHSTAのハステッド組合長は強気で、「労使対立は終っていない。スト中に着用したTシャツを着て、全教員が教壇に立つように……」と指示した。
 先生の闘争はまだ終っていない。(普通の学校の新学期は8月23日に始まる)


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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