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スターブルティン紙、3月15日から朝夕刊で新スタート。

 一度は廃刊処分が検討されたホノルルスターブルティン紙は、新しいオーナーの元に3月15日に新しいスタートを切った。
 ブラック・プレス社(BP社、デービッド・ブラック社長=カナダ資本)は法廷闘争で延命したホノルルの夕刊紙「スターブルティン紙」をリバティ・ニュースペーパー社から買収、編集・印刷を受け継ぎ、3月15日から従来の夕刊紙の他、アドバタイザー紙と競合する朝刊の発行を始めた。
 初日の朝刊は2時間遅れで街頭のスタンドに並べられた。「多少遅れたがスタンドに新聞は出せた。明日からは大丈夫です」と、ブラック社長は1日の間に編集室と印刷所を移転することが出来たことに満足そうだった。夕刊は普通通り宅配された。
 新しいスターブルティン紙は従来の新聞より細長だが、印刷もきれいで読み易い感じ。初日の新聞はCセクションまで3部構成で64頁になっていた。2日目からは1部構成で40頁になっている。
 全米の新聞王といわれるギャネット社が運営するホノルル・アドバタイザー紙に、カナダの小さな新聞社がどのように対抗するのか注目されたが、ブラック社長は公言通り2千万ドル近い新投資でスターブルティン紙の発行に乗り出した。
 新しいスターブルティン紙発行は印刷工場の確保から始まった。カネオヘ工場でミッドウィーク誌(無料)を印刷しているオアフ印刷会社の買収に成功。最も難航したのは新聞用紙の確保だった。米国内の新聞用紙はほとんどがギャネット社に買い取られている。ブラック社長はギャネット社に新聞用紙の獲得を依頼したが、冷たく扱われた。その後フィリピンで確保できた。
 旧スターブルティン紙の編集局員の確保にも成功した。3月15日の期限1か月前にブラック社長は記者会見で強気の発表をした。「ホノルルアドバタイザー紙に真っ向から対抗するため、朝刊の発行を始める。4月1日からはサンデー新聞も発行する。目標発行部数は朝夕刊で10万部。サンデー版は13万部」。
 一方、ホノルル・アドバタイザー紙も受けて立った。先ず、夕刊の発行である。3月15日から夕刊はサンデー版購買者に無料で宅配されている。朝刊を12万部、サンデー版を17万部発行している同社は、紙面内容を少しずつ変える努力をしている。
 今後、2社とも宅配契約にしのぎをけずる熱い戦いが展開されるが、この小さい州で一挙に朝・夕刊が2つ増えるだけに、デリバリー人員の確保を含め採算面でどこまで頑張れるか注目されている。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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