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ハリス・ホノルル市長、第2次政権スタート。気になる2年後の州知事選。

 ジェレミー・ハリス・ホノルル市長にとって最後の任期となる第2次政権がスタートした。ハリス市長は就任式で、「ホノルルは世界でも有数の楽園都市である。その楽園都市はハワイの伝統的なアロハ・スピリットを継承する市民が構成してきた。これからもより良い社会を構築し、質の高い豊かな生活を維持するよう、市長として全力を尽くす考えである」と挨拶した。
 ハリス市長は緊縮財政時の3年前に大幅な関係局の統廃合を発表したことがある。州政府同様、肥大化したホノルル市を縮小しようとしたが、ユニオンと市議会の反対にあい、うやむやとなった。
 ハリス市長は当時、公務員(ユニオン)の大幅増給には財源がないことを理由に応じられないと主張してきた。しかし最近の市長の言動からは、当時の行政改革への志気がうかがえなくなった。
 「不動産税はこの4年間で5千8百万ドル減らしてきた」
 「公務員数も減っている」と繰り返していた市長がここにきて急変した。
 「公務員の増給に5千9百万ドルが必要だ」
 「警察官も不足している」などで、少なくとも2地区に警察分署を新設した。消防署も同様である。
 オアフ島の住民は西へ西へと移動し、カポレイ第2都市計画は着々と進み、それに伴う行政サービスは拡大している。逆に人口減少が目立つ都市部の整備が難しい状況となっている。予算の縮小どころか増加しか考えられない今年である。
 「州政府の税収入は順調に増加している。地方自治体への分配金はそれに応じて増える訳ではない。とすれば各自治体は須藤さん増税しかない。ユニオンの昇給はすべての行政サービスに影響を与えるだろう」と、あるエコノミストは語っている。
 また「市長就任演説は具体性に欠けていた」とアドバタイザー紙社説は論じている。
 2年後に控えた州知事選にハリス市長の出馬は確実視されている。そんな市長に何か(特に行革)を期待するのは酷かもしれない。どこにでも行く市長、市民の意見を聞いてくれる市長と、ホノルル市民からは好感を持たれてきた。しかしそれもこの2年間の言動で大きく変わることも考えられる。州知事職は魅力がある。そのためにいまの市長職をないがしろにしないことを期待したい。

協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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