ワイメア渓谷
WAIMEA VALLEY

カウアイ島 ワイメア渓谷

ハワイ諸島は火山活動によって生まれた島々だ。海底からのマグマの噴出によって隆起した土地が島となり、気が遠くなるような長い時間の中で、太平洋プレートに乗って西へ移動していった。現在、火山活動が活発なのは、最も東にあるハワイ島とそのさらに東側の海底火山ロイヒで、諸島の西側に位置するカウアイ島は最も火山活動から遠ざかっている島、すなわち古い島というわけだ。

誕生した頃のカウアイ島には、赤茶けた溶岩台地を中心に荒涼とした風景が広がっていた。しかし、北東からの貿易風が湿った雲を運び、島にぶつかって大量の雨を降らせた。いちばん古い島だから、雨に晒された時間もとてつもなく長い。雨は滝となって山を駆け下り、大地を浸食しながら現在のカウアイ島の形状を作り上げていった。その代表作がワイメア渓谷である。

そしてまた、カウアイ島に降る雨は、島を緑溢れる土地へと変貌させていった。ガーデンアイランドと称される島で、渓谷の美しさと緑の美しさを同時に満喫できることが、ワイメア渓谷を訪れる楽しみである。

(Waimea, Kauai)