ダウンタウン
DOWNTOWN

ホノルルのダウンタウン

時として「下町」と訳されることがあるが、それは間違いだ。日本で下町といえば浅草や深川を思い出す。江戸時代から続く、にぎやかな庶民の町だ。しかし、海外でダウンタウンといえば、ビジネスや商業の中心街のことだ。時には金融街であったりもする。

ホノルルのダウンタウンは、太平洋の島らしくホノルル港に面するところに開けていった。19世紀前半に捕鯨船がホノルル港を訪れると、船員のための歓楽街が生まれた。その後、各地からホノルルに商船が集まり、貿易の地として活況を呈した。ホテルストリートなどは、当時の名残であるし、アロハタワーやアレキサンダー&ボールドウィンビル等の歴史的建造物は、現在でも風格を保ち、多くの観光客を集めている。隣接するチャイナタウンもダウンタウンの発展に大きく寄与した。

現在のダウンタウンは、最新の高層ビル群と古くからの石造りの建物が混在するエリアとなっているが、ホノルルの、さらにいえばハワイ州のビジネスの中心地であることに変わりはない。西洋と東洋の文化が混じった独特の雰囲気を楽しみながら、新旧同居の街を散策するのも興味深いし、海を隔ててその姿をみるのも一興である。

(Sand Island, Oahu)