メネフネ フィッシュポンド
MENEHUNE FISH POND

メネフネ フィッシュポンド

フィッシュポンドとは養魚池のことである。ハワイでは古くから、海岸の一部を石垣などで囲い、その中に入った魚を獲る漁法が行われていた。入口には特殊な仕掛けがしてあり、外から池に入ると出られないというものである。また、池の中で魚を成長させる役目もあった。こうした養魚池がハワイ諸島の各地に残っている。

メネフネ・フィッシュポンドは、カウアイ島にある養魚池だが、他の多くの養魚池と違ってフレイア川に沿った場所に位置している。カウアイ島は川の流量の多い場所で、海だけでなく川でも魚の捕獲が行われていたことを示すものだ。

そしてこの養魚池は、メネフネが造ったという言い伝えが残っている。メネフネとはカウアイ島に住む、人間の半分ぐらいの大きさの妖精で、養魚池や用水路、道路などを造るのを得意にしていた。ある時、カウアイの王との約束で、メネフネたちがわずか一晩にしてこの養魚池を造ったという。

何の変哲もないただの池にも、このような不思議なストーリーが隠されているのがハワイの興味深いところである。

(Niumalu, Kauai)