マンロートレイル
MUNRO TRAIL

人が行かない場所にいくのが好きだ。そこが容易に行き難い場所であればなおさらだ。少しだけ冒険家になったような気分になれるのである。ハワイにもそのような場所はたくさんある。オアフならカエナポイントやコオラウ山脈のトレイル、マウイなら裏ハレアカラやカハクロア、ビッグアイランドならマウナケア山頂やワイピオの谷底などだ。

ラナイ島にマンロートレイルという道があるのを知った。島の南東から北西に連なる山の稜線を走る道だ。ここを四輪駆動のクルマで走ることができるということだった。早速、出かけた。クルマはジープ・ラングラー。もともと舗装路の少ないラナイ島だが、マンロートレイルは極めつけだった。道幅はきっちりとクルマ1台分。山に向かって上がっていくので、左右のどちらかが崖のことが多い。稜線沿いでは両側が崖だったりする。もちろんガードレールなんてものはない。道には落ちてきた岩、轍、ぬかるみなどがあちこちにあって走りづらい。非常にスリリングなドライブであった。

しかし、景色は抜群だった。高いところを走るので遠くがよく見える。カホオラヴェ島から始まってマウイ島、モロカイ島とラナイ島を囲むように並んでいる島の姿が美しい。手つかずの自然が残っている島なので、大昔の噴火跡や渓谷の眺めも見事だ。

ハワイの美しさをまたひとつ手に入れることができたのであった。

（Munro Trail, Lanai）