神々の庭園
GARDEN OF THE GODS

神々の庭園

ラナイシティから未舗装路を西にしばらく走ると、突然、荒涼とした大地が現れる。赤茶けた土の間には大小さまざまの岩がころがり、神秘的な光景を創りだしている。土と岩の他には何もない。ここが「神々の庭園」と呼ばれる場所だ。しかしながら、庭園と呼ぶにはあまりにも殺風景である。

土地の人の話によれば、かつてこの場所に神社があったそうだ。人々は大地や海からの豊かな恵みを自然の神に祈願していたという。この場所があまりにも神懸かり的であったために、神社を建てるのにふさわしい場所とされたらしい。そんなことから、神々の庭園と呼ばれるようになったようだ。

地質学的にみれば、モロカイ島の方角からの強風によって溶岩がぶつかりあい、細かく砕けて土になった所に砕けなかった溶岩が残っているという説明がある。しかし、実際にこの場所に立ってみると、そんな説明はどうでもよくなる。古都の名刹やローマの大聖堂にでもいるかのような厳粛な雰囲気が漂っているのだ。そこが神を感じる場所であるかのように。

(Keahi Kawelo, Lanai)