カフクシュガーミル跡
KAHUKU SUGAR MILL

カフクシュガーミル

シャカサイン発祥の地、カフクシュガーミル

カフクシュガーミル跡は、ノースショアの田舎町カフクにあるサトウキビ工場の跡地です。ハワイでサトウキビ・プランテーションが全盛だった時代、カフクシュガーミルでは1時間に50トンものサトウキビを搾っていました。残念ながらハワイのサトウキビ産業は衰退してしまいましたが、この場所を訪れてカフクが賑やかだった時代に思いを馳せるのもいいでしょう。

カフクシュガーミルがオープンしたのは1890年のことです。当時のハワイはサトウキビ産業の全盛時代で、日本やフィリピンなど世界各地から多数の移民が訪れ、プランテーションで働く労働者としてサトウキビ産業を支えていました。20世紀半ば過ぎにハワイが観光の島となり、他の賃金の安い地域にサトウキビ栽培が移っていくと、カフクも徐々に衰退し1971年にカフクシュガーミルは稼働を停止しました。その後、カフクシュガーミルは当時の工場の建物を使用したサトウキビ産業に関する博物館となり、実際に使用されていた機械やハワイのサトウキビプランテーションを解説するパネルなどが展示されていましたが、昔の建物にアスベストが使用されており、健康被害を避けるために2001年に閉鎖されてしまいました。そして2004年工場の建物や煙突が解体され、文字通り跡地となってしまったのです。現在では、シュガーミル跡としていくつかのお店やレストランが営業しています。

ところで、カフクシュガーミルはハワイの歴史でもうひとつ重要な場所でもあります。それはシャカサイン発祥の地であるということです。ハワイの人が挨拶などでよく使う、親指と小指を立てて他の3本の指を折って左右に振る仕草「シャカサイン」(ハングルースとも呼ばれます)の起源については諸説ありますが、有力なのがカフクシュガーミルで始まったという説です。当時、ライエの町に住んでいたハマナ・カリリ(Hamana Kalili)はカフクシュガーミルで働いていましたが、作業中に誤ってサトウキビの圧搾機に右手を挟まれ人差し指、中指、薬指の3本を切断してしまいました。そのためハマナ・カリリはサトウキビ列車の警備員に配置転換されたのですが、彼がサトウキビ列車の発着時に手を振って合図したのを地元の子供たちが真似をして、それがシャカサインになったと言われています。その後、シャカサインはハワイのサーファーや各地からハワイを訪れる観光客によって世界中に広まりました。カフクの隣町ライエにあるポリネシアカルチャーセンターの商業施設フキラウマーケットプレイスには、ハマナ・カリリの銅像が建っています。

カフクシュガーミルのさとうきび工場で使われていた歯車
工場で使われていた歯車がモニュメントに
カフクシュガーミルのさとうきび博物館
プランテーション全盛時代を偲ぶ博物館(閉鎖)

カフクシュガーミル跡の行き方など

住所
55-565 Kamehameha Hwy., Kahuku
営業時間
終日。店舗はお店によって異なります。
入場料
入場無料
バスでの行き方
ワイキキから8番、19番、20番、42番などのバスでアラモアナセンターへ。アラモアナセンターで55番のバスに乗り換えて約1時間55分。カフクシュガーミルの前にバス停があります。
レンタカーでの行き方
ワイキキからH1フリーウェイに乗り、Exit 20Aでリケリケハイウェイ(Like Like Hwy.)方面へ。しばらく走ってトンネルをくぐり、H3フリーウェイをくぐったら次の出口を右方向カヘキリハイウェイ(Kahekili Hwy.)へ。そのまま道なりに進むと道路の名前がカメハメハハイウェイになり、ノースショアに向かって道なりに進んでいきます。カフクの町に入ってバローズロード(Burroughs Road)を越えた右側がカフクシュガーミル跡です。

カフクシュガーミル跡の地図