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真珠湾沖で旧日本軍の小型潜水艇を発見。

 8月28日未明、ホノルル市パール・ハーバー3〜4マイル沖の水深約1,200フィートの海底で、1941年12月7日の日本軍の真珠湾攻撃に使用されたとみられる小型潜水艦(2人乗り)が発見され、各方面に大きな波紋を呼んでいる。
 発見したのはハワイ大学海底調査研究所(HURL)の海底調査船カイミカイ・オ・カナロア号のピーシス5号。ジョン・ウィルツシャーHURL所長代行は、「15年間の夢がかなった。過去60年間、誰も発見できなかった日本軍の小型潜水艦を米軍の旧兵器の廃棄場と言われる場所で偶然に発見出来たのは幸運だった」と述べた。
 同所長は日本軍の小型潜水艦も調査範囲の1つだったことは言明していたが、同発見の反響の大きさを知ったのは翌29日朝、研究所に出勤した時だ。100通を超えるEメールが世界各地から入っていたのに次いで、世界の通信社からの問い合わせは25社をこえた。同所長は同発見の反響の大きさに改めて驚いたと言う。
 旧日本軍が1941年12月7日、真珠湾米軍基地攻撃に使った兵器は空母を中心に戦艦、航空機の他に潜水艦がある。普通の大型潜水艦を母艦とした小型潜水艦5隻があった。小型潜水艦は潜水母艦に抱かれて、オアフ島近海まで接近し、母艦を離れて任務についたのは7日午前2時半からとされている。この小型潜水艦には、船体に直径18インチの魚雷2本を搭載し、船体にも400ポンドの爆薬を抱え、自爆も可能と敵国には怖がられていた。
 ダニエル・マーティネズ歴史学者(国立公園USAアリゾナ記念艦)は、今回発見された全長78フィートの小型潜水艦について、「ビデオを見たかぎり、日本軍が真珠湾攻撃に使った5隻の小型潜水艦の1隻に間違いないだろう。発見場所から察すると、同艦は米海軍駆逐艦USSワード号が日本軍の真珠湾基地攻撃の1時間以上前の12月7日午前6時45分頃、アメリカ軍のワード号が国籍不明の潜水艦らしきものに向け発砲、撃沈させたという記録があるが、その正体は謎であった。今回の発見はそれを初めて裏付ける歴史的な発見と言えるでしょう」と、今回の発見を高く評価している。
 この小型潜水艦について、同艦の所属先はどうなるのか、引き揚げるのか、同艦内に閉じ込められていると思われる2人の軍人の遺体の収容は……など、ハワイ大学、国立公園事務局、米国務省、米海軍、全国海洋大気行政局等が協議していると伝えられている。


協力:イースト・ウェスト・ジャーナル 
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