レイ
LEI

レイをかけられた飛行機

まだ海外旅行者が少なかった時代、伯母夫婦が懸賞のハワイ旅行に当選した。帰国後に見せてもらった写真の中で、空港でレイを掛けてもらっている写真が一番印象に残った。それから十数年、初めて訪れたハワイで、今度は自分がその感激を味わった。自分自身の中で、レイはハワイを象徴する小道具のひとつであり続けた。

さらに時は流れ、レイは単なる小道具ではないということを学んだ。レイは古代からハワイに伝えられてきた文化である。さまざまなレイが持つ意味やその使い方、さらにはそのバックグラウンドとなる自然や神々との関係など、とてもひとことでは言い表せない。そして、今日のハワイの人々の日常生活とも密接なつながりがある。

たとえば、ショップやオフィスのオープニングセレモニーでは、テープカットの代わりにドアに掛けたマイレのレイをほどくセレモニーがある。また、ウェディングでは新郎新婦がお互いの愛を誓うためにレイを交換しあう。そして時には、ジェット機ですらレイを掛けてもらう。何ともハワイらしい光景である。

(HNL, Oahu)